国内8割の企業が2023年に賃上げを実施予定
東京商工リサーチが実施したアンケートによると、2023年度に賃上げの実施を予定している企業は81.6％であることがわかりました。本アンケートは、2023年の賃上げ予定率や2022年の賃上げ実施率について調査しており、建設業界は高い賃上げの実施率を記録し2022年には8割の企業が賃上げを実施したことが明らかになっています。
2016～2023年の国内企業賃上げ動向
2023年の賃上げ動向について、回答企業4,433社のうち、「賃上げを実施する」と答えたのは81.6％（3,619社）です。2022年度に賃上げを実施した企業の82.5％を0.9ポイント下回る結果ではありますが、新型コロナの影響で賃上げ実施率が大幅に下がった2020年、2021年からは持ち直しており、実施率はコロナ前と同程度となる見通しです。
中小企業も8割以上が賃金引上げの意向
企業規模別では、「賃上げを実施する」は大企業が85.1％（471社中、401社）に対し、中小企業は81.2％（3,962社中、3,218社）でした。企業規模による実施率に差はあるものの、2023年度は中小企業でも8割を超える企業が賃上げを実施することがわかります。
賃金の引き上げ幅は2％～5%が最多
2023年度の賃金の引き上げ幅の内訳は、「引き上げ幅2～5％」が41.5％（1,842社）で最多。次いで「同2％未満」が35.8％（1,587社）、「同5％以上」が4.2％（190社）でした。
賃上げ実施率は製造業がトップ、建設業も8割超
「2023年に賃上げを実施する」という回答が最も多かった業界は製造業で88.1％（1,339社中、1,180社）でした。建設業、卸売業は2022年に賃上げを実施した「実施率」が8割を超えています。
参考資料
東京商工リサーチ：2023年度 「賃上げ実施予定」は81.6％ 「5％以上」の引き上げは4.2％にとどまる ～2023年度「賃上げに関するアンケート」調査～
